「日本の会計士史」公認会計士 Advent Calendar 2023
公認会計士 Advent Calendar 2023に参加させていただきます!
このブログ、開店休業状態でしたが、この時のために作っておいてよかったと思っています
1.会計士補とは
先日、令和5年度の公認会計士試験の合格発表がありましたが、その日の𝕏で、「会計士補の合格も5人ですね」とポストしたところ、「会計士補って何ですか?」という反応が
知らないことはググっていただくのが一番わかりやすいと思うのですが、会計士補は、公認会計士法の平成16年4月1日施行の附則に規定されている国家資格で、現行の公認会計士試験の制度導入に伴い、新しい会計士補は生まれていませんので、平成17年/2005年の最後の2次試験合格の方々が、最後の会計士補世代となります
私は平成16年/2004年合格ですので、最後から2番目の会計士補世代でした
試験制度の変更期である、平成15年/2003年合格から平成17年/2005年合格のおよそ4千人は、2006年からの現行の公認会計士試験で、「新設の租税法」と「2次試験で受かってるはずの監査論」の合格を求められましたので、2006年及び2007年には多数の会計士補の合格者が含まれています
大量合格世代を話される時に、この2年間も含めて考えられている方も少なくないので、注意が必要です
また、会計士補は準会員ですが、準会員は1号から5号があり、会計士補は2号準会員、公認会計士試験合格者は4号準会員です
2.公認会計士制度以前の計理士とは
ところで、公認会計士制度は、2023年の今年で75年を迎えています
75年と聞いて、どのように感じられていますか?
今年は、伝統ある小学校や鉄道開業が150周年と見聞きしますが、それに比べると僅か半分の、割と最近の制度なのだと実感するのではないでしょうか
2023年は戦後78年ですので、まさに、戦後に導入されました
公認会計士制度以前はどうであったのか、計理士とはなんなのか、より詳しく、中央経済社様の会計人コースWebに寄稿しておりますので、よろしかったらお読みください
3.公認会計士の登録番号
公認会計士の登録番号は、連番で振られ、廃業すると欠番となり、再登録時には新しい番号となります
したがって、概ね、公認会計士の登録番号が小さい数字ほど、公認会計士としてのキャリアが長い先生となります
さて、一番若い番号の現役の方はどなたなのでしょうか?
公認会計士 清風会という組織があり、先日、50周年の記念パーティーを開催しました
若手の副代表の方が𝕏に「清風会で2千番代の先生にお会いした」とポストしたところ、「清風会って若手の会じゃないんですか」と反応されていました
ご指摘の通り、清風会は若手の会ではあるのですが、1期1年1代限りで代表を繋いでおり、初代の小林晟祐先生を始め、お歴々の皆さんは、当時はまさに若い世代で、51期の今は、それだけの方々が関与されてきているということになります
なお、2千番代の先生とは、小林先生のことです
私は第47期の代表を務めさせていただきましたが、公認会計士制度の草創期に皆さんが何を思い、何を考え、どう取り組まれていたのかをお聞きする機会もあり、楽しんでいます
なお、通常の清風会は、若手のメンバー中心の勉強会&懇親会を開催しています
今月は、ちょうど昨日、開催してしまいましたが、興味を持たれましたら、Facebookのページで参加表明をすれば、あとは会場へお越しください!
4.日本初の女性公認会計士は
宝印刷様の会員向け冊子に、先日、このようなテーマで寄稿させていただきました
この度、宝印刷様の会員企業向け冊子にて「取締役・監査役と女性公認会計士」というテーマのコラムを寄稿いたしました
— 吉田恵美(めぐみ)@千葉・津田沼 (@yoshimeg_cpa) 2023年8月23日
巻頭が東大の大日方先生、中には茂木日本公認会計士協会会長の寄稿と、このお歴々と一緒に並んで良かったのかしら、、との思いもありますが、貴重な機会をいただき、感謝です! pic.twitter.com/9N9R62EnPP
その冒頭で、日本公認会計士協会へ確認の上、このような記載をさせていただいております
日本公認会計士協会によると、1951年に初めての女性公認会計士が2人誕生していますが、計理士から特別試験を経て公認会計士となられました。その後、公認会計士試験を経て、1958年に3人目、1960年に4人目と少しずつ増え、21世紀に入ってから千人を超え、現在の5,161人となっています。
そして、先日、偶然、嘉悦大学のHPを見ていたら、このような記載が!
明治36年より実学教育を展開。
女性初の公認会計士輩出など、時代に先駆け進化し続けます。
こちらは、特別試験を経た方なのか、公認会計士試験を経た方なのか、まだはっきりしていないので、ライフワークとして探求していきたいと思っています
5.おわりに
さて、ここにきて、タイトルが壮大すぎて回収できないことに気づきました
ただ、試験制度一つとっても、短答が導入されて、民法の選択が始まり、1次・3次試験が廃止され、学歴要件が撤廃された新制度となった後も、短答が2回の実施となり、持ち込み条文の対象科目が増え、と変遷しています
(なお、修了考査は、3次試験の廃止後の2003年合格世代から、創設されました)
そんな、常に、時代に合わせた対応が取られている公認会計士、今・未来だけでなく、過去の成り立ち=歴史について、この記事が考えるきっかけとなっていれば幸いです